 スノーシェッドの中に忘れられたかのように放置してある看板。この看板がどこにあったかご存知の方は昔の峠駅をよく知っている方。スイッチバックで賑わっていた頃の上りホームの駅舎にあったもので峠駅近辺の名所が絵で描かれていた。ここだけ時が止まっているかのよう。もう「昔話」に入るような過去になってしまったのか。 奥羽本線 峠駅にて [RDPⅢにて撮影]
 峠駅を全景で見えるポイント。多分大多数の方が初めて見る光景だろう。それもそのはず、山上の木の上から撮っているのだから。カメラをジャンバーの中に入れ両手両足で雪を這い上がって登った。果たしてこの木、もう一度見つけられることができるだろうか? 奥羽本線 峠駅にて [RDPⅢにて撮影]
 雪かぶる雑木林の脇を駆け抜ける山形新幹線「つばさ」。板谷峠で最も長い環金トンネルを抜けると福島県と山形県の県境、雪が一気に深くなる。昔も今も急勾配は変わらないが、シルバーメタリックの新幹線はゆっくりと、しかし軽やかに峠を進んでいく。 奥羽本線 赤岩~板谷にて [RDPⅢにて撮影]
 ハエタタキと呼ばれた通信柱などほとんど見ることができなくなった風景がこの頃はまだ現役だった。この頃の銀河線は昔ながらの面影が多く残っていたが、自動化によりその使命を終えた。そして今、鉄道自体の使命を終えようとしている。 北海道ちほく高原鉄道 川上~小利別にて [RDPにて撮影]
 人の気配を感じない山間部をゆく銀河線CR。タタンタタンと小刻みのいいリズムのジョイント音を奏でながら一瞬にして私の前を通過していった。 北海道ちほく高原鉄道 分線~川上にて [RDPにて撮影]
 銀河線に珍しくJRの団臨が入線した。やってきたのはお座敷気動車「くつろぎ」。私は走行写真よりこの国鉄時代の面影を残す跨線橋と腕木式信号機、そしてキハ56型との組み合わせを撮りたく構内から望遠で狙った。左の新しい屋根が入ってしまったがそれ以外はあたかも国鉄時代に戻ったかのよう。 北海道ちほく高原鉄道 本別駅にて [RDPにて撮影]
 足寄でのタブレット交換。足寄駅は早くから駅舎が建て替えられたが後ろの跨線橋はまだしばらく残っていた。駅舎は立派で快適なのだがホームが暗くて撮りづらいのが撮影者の立場としては残念。 北海道ちほく高原鉄道 足寄駅にて [RDPⅡにて撮影]
 塩幌から隣の西一線まで歩いた。駅間としてはたいした距離ではないが、氷点下の国道を歩くのはちょっと大変。次の池田行きに乗る時珍しく地元の親子が一緒に乗車。足寄か帯広への買い物だろうか? 北海道ちほく高原鉄道 西一線駅にて [RDPにて撮影]
 北見から乗った池田行き一番列車に乗り塩幌駅で下車した。ホームに降りた途端、ピーンと張り詰めた空気が体を襲った。多分氷点下10~20℃はいっているだろう。 北海道ちほく高原鉄道 塩幌駅にて [RDPにて撮影]
 撮影データを見ると撮影年月日は「96年1~2月」と書いてある。つまり10年前だ。まだタブレットや腕木式信号機が現役で、駅舎も旧池北線当時のものがまだ健在であった。この頃施設の自動化や人員削減など何とか経営を立て直そうと必死だった。また主な駅も地区のコミュニティセンターと併用して少しでも地域と鉄道が密着させようと努力していた。その10年後つまり今年、最後の冬を迎えるとは想像もしていなかった。 北海道ちほく高原鉄道 訓子府駅にて [RDPにて撮影]
 国道の跨線橋で正面から撮ろうか後向きを撮ろうかしばし悩んだ。しかし出した答えは・・・、両方!後々になってポジを眺めると正面も良かったがやはり夕陽に向かってひた走る後向き側の方が正解だったかもしれない。夕焼けに映えるレールとキャブの灯火がいい味を演出してくれた。 釧網本線 標茶~五十石にて [RDPⅡにて撮影]
 ちょっと木々の陰になってしまって列車の位置が見づらいかもしれないが、太陽が西の山の向こうに沈む直前の一枚。この時私の撮影していた丘の一つ向こうの丘にキタキツネ君が同じく遠く走るSLを眺めていた。しかし私がSLを撮り終えキタキツネ君にカメラを向けようとすると彼は列車を見送ったらいそいそと帰っていってしまった。 釧網本線 南弟子屈~磯分内にて [RDPⅡにて撮影]
 初めて二つ目こと207号機先頭の写真が撮れた。見慣れた一つ目とは違う独特な顔つきはSLファンを魅了して止まない。この日も白煙がまた美しかった。 釧網本線 美留和~摩周にて [RDPⅡにて撮影]
 給水時の一コマ。こうして蒸気機関車を近くで眺めると改めてそのボディの美しさに惚れてしまう。そして人間味を帯びた息づかいを感じる。現代のデジタルな世の中にはない何かが潜んでいるのだろう。人間が呼吸をするようにSLも息を整えてさあ峠越えだ。 釧網本線 摩周駅にて [RDPⅡにて撮影]
 SL列車は撮るのも楽しいが乗るのもまた楽しい。車内には石炭ストーブが用意され、各自魚やツマミなどを持ち込みあぶり焼きをして酒を飲みながらゆっくり流れる景色を楽しむことができる。車内は焼き魚の匂いが充満するがそこはご愛嬌。 釧網本線 車内にて [RDPⅡにて撮影]
 SL湿原号の一番のイベントはやはり運転初日の川湯温泉延長運転。これを撮るがために全国から集まるほど人気は高い。しかも重連運転とくれば尚更。そして一番の撮影地と来れば美留和の石山撮影地。前日からすでに場所取り合戦が繰り広げられる名所だ。ゆえに煙もいつも以上に爆煙を提供してくれる。 釧網本線 川湯温泉~美留和にて [RDPⅡにて撮影]
 氷の浮いた釧路川を縫うように走るSL湿原号。夏のノロッコ号とともに釧網本線のなくてはならない観光列車となった。この日は快晴の細岡の有名な丘から望遠レンズで線路と川だけを切り取った。青い川と白い大地のコントラストが美しい。 釧網本線 塘路~細岡にて [RDPⅡにて撮影]
 暮れなずむ恵比島(明日萌)駅を発車したロケ列車は一路深川を目指して突き進んでいく。蒼い空間にテールライトが小さくも確かな存在感を示してくれている。 留萌本線 真布~恵比島(明日萌)にて [RDPⅡにて撮影]
 恵比島峠の有名なΩカーブを逆行で峠を越えるC11と旧型客車。逆向き運転なれど白い煙が立ち上り勇ましく峠を登るシーンは鉄道好きなら共感を覚えることだろう。 留萌本線 恵比島(明日萌)~峠下にて [RDPⅡにて撮影]
 テレビ版で登場したC12に替わって映画版ではC11が。標茶町の児童公園にひっそりと保管されていた171号機がこのロケのために奇跡的に復活。その後復活した207号機と共に現在も北海道で活躍のは周知の通り。C62が消えて数年、こうやって171号機が復活して今も元気に道内を走り回るとはこの時想像もできなかった。 留萌本線 峠下駅にて [RDPⅡにて撮影]
 発車までの時間はこの日はゆっくりと静かに過ごすことができた。ホームで列車を眺めると雪煙撒いて力走すると機関車や客車に雪がこびりついていた。この車体の表情がまたたまらない。人によっては客車の赤帯の演出を拒む方もいるようだが私はまったく気にならない。 留萌本線 留萌駅にて [RDPⅡにて撮影]
 留萌駅の入換えシーン。C12はデフがないので少々違和感はあるがこういう角度から見ると何と入れ替えが似合うカマなんだろう、と思ってしまう。多分現役の時には炭鉱や駅での入換えなどで大活躍をしたのだろう。 留萌本線 留萌駅にて [RDPⅡにて撮影]
 雪晴れの蒸気も素晴らしいが、個人的には猛吹雪の中を突進する蒸気の方が好きだ。C12という小型のカマがこれほどカッコいいと思ったことはない。 留萌本線 恵比島(明日萌)~峠下にて [RDPⅡにて撮影]
 まさか北海道の雪景色の中の蒸気機関車をお目にかかれるとは夢にも思っていなかった。NHKドラマ『すずらん』のロケで留萌本線にSLを使ったロケ列車が走るという情報を聞いた時、耳を疑い、そして武者震いをした。恵比島峠の山を雪装備もなしにただただ興奮して道なき道をひたすら除雪して登った。遠く駅を発車したときの汽笛の音、そしてカーブの先から見えた黒い塊、そして真冬の爆煙。ただただ感動した。この時撮影した方々も同じ気持ちだっただろう。 留萌本線 恵比島(明日萌)~峠下にて [RDPⅡにて撮影]
 急行列車同士の交換、しかも稚内寄りに増結用キハ56が双方に見えるシーンをどうしても撮りたかった。ただ普通に構内で撮るのも面白くないので、線路脇の傾斜70度クラスの雪山によじ登り、木にしがみつきながらそれこそ変な格好で耐えながら撮ったカット。急行宗谷と急行サロベツ。これらも過去の列車となってしまって久しい。 宗谷本線 豊清水駅にて [RDPⅡにて撮影]
 北海道で一番長い札沼線石狩川鉄橋。強風で列車が止まることも何度もあった。この日も強い西風の影響でダイヤが大幅に乱れ、ピンチヒッターで普段波動用のキハ56がやってきた。鉄橋の雪の着き具合を見るといかに暴風雪だったかがよくわかる。現在はこの歴史あるトラス橋に替わって防風策を取り付けた新しいトラス橋に付け替えられている。 札沼線 あいの里公園~石狩太美にて [RDPⅡにて撮影]
 キハ22やキハ24が最後まで活躍した函館本線函館~長万部にもワンマン化の波がやってきた。ホームを見るとワンマン用ミラーが設置されているが、車掌の姿も見える。ワンマンに切り替わる直前の一コマ。 函館本線 国縫駅にて [RDPにて撮影]
 狩勝峠の有名な撮影地、増田山山上より。新得駅からタクシーで西新得信号所付近まで行って後は除雪なき道をひたすら歩いて登った。列車の雪煙を見ていただければわかるようにこの日も気温は厳しい冷え込み、猛烈な風を受けながら山の上で列車をただただ待っていた。 根室本線 新狩勝(信)~広内(信)にて [RDPにて撮影]
 北海道初のリゾート列車「アルファコンチネンタルエクスプレス」。初めて見た時の斬新なデザインに感動したのを今でも覚えている。写真の列車は新千歳空港から石勝・室蘭本線経由で富良野へ向かうスキー列車。 室蘭本線 栗山~栗丘にて [RDPにて撮影]
 北海道特急の古豪キハ80系。晩年は臨時特急として短い編成ながら特急北斗を補完していた。まだ高校生だった私は最後の活躍を何とかカメラに収めることができた。ただ乗ることは叶わなかったが。 函館本線 桔梗駅にて [RDPにて撮影]
| HOME |
次ページ ≫
|