 この区間は乗っても特急ばかりなのであまり意識しない駅の一つ。この時は国道5号線を北上した時に立ち寄ったもので、簡素な作りだったが時間をかけてゆっくり観察すると面白い切り取り方もできる。 函館本線 本石倉駅にて 【D70sにて撮影】
 早朝の大沼駅。隣の大沼公園駅は観光地らしく賑やかな佇まいだが、ここは懐かしい木造の駅舎が建つ。古きよき時代を伝えているようだ。 函館本線 大沼駅にて 【D70sにて撮影】
 第三鉄橋の斜め俯瞰アングルもすっかり有名撮影地になってしまった。ここには山桜が一本だけあり、この時期の夕方前に列車が来る時間にだけ手前の山桜に日が当たる。形は悪いが色の少ない風景を彩ってくれる。 只見線 会津宮下~早戸にて [RDPⅢにて撮影]
 滝谷鉄橋を俯瞰するアングル、実はSL現役時代から有名な撮影地だった。しかし鉄橋手前の木々の生長で消滅したアングルとなった。この写真は谷を越え山を登り木と木の間から抜いたカット。SL現役の頃の写真とは高さがかなり異なるが雰囲気は変わらないだろうか。 只見線 滝谷~会津桧原にて [RDPⅢにて撮影]
 只見線の桜撮影ではここも外せない滝谷駅。駅の周囲には満開の桜がそびえている。旧ホームから広角レンズで撮る方法もあるが、県道の跨線橋から撮るとこのように集落に咲く桜全体を入れて撮ることができる。人気撮影地なので他の撮影者の動向にも気をつけたい。 只見線 滝谷駅にて [RDPⅢにて撮影]
 会津柳津周辺も春爛漫の車窓が広がる。虚空尊円蔵寺脇にあるシダレ桜並木もご機嫌なくらい満開で思わず画面いっぱいに入れてみた。 只見線 会津柳津~郷戸にて [RDPⅢにて撮影]
 朝の撮影も一段落し、向かった先は西若松駅。趣のある駅舎が近日取り壊されると聞いてぜひ駅前に咲く桜の木と駅舎を絡めたかった。しかし駅に行くと駅前にタクシーや自家用車が停車していたので思うようには撮れず。何十分と待ってようやく邪魔物なく撮れた一枚。 只見線 西若松駅にて [RDPⅢにて撮影]
 新鶴駅には立派なソメイヨシノが駅構内に咲き乱れるが、駅脇の駐車場にはひっそりとしだれ桜がある。ソメイヨシノに隠れがちな存在だが、しだれ桜の立体感が結構好みだったりする。ゆえに画面は自動的に縦位置となってしまう。 只見線 新鶴~若宮にて [RDPⅢにて撮影]
 高速を飛ばして晴天の会津にやって来た。天気予報通り早朝の青空に赤みを帯びた桜が映える。会津盆地から奥会津までゆっくりと開花するので、やはり只見線の桜撮影はまずは新鶴から始まる、と言っても過言ではないだろう。 只見線 新鶴駅にて [RDPⅢにて撮影]
 街の玄関でもある駅、そこにそびえる大桜はやはり特別な存在だ。青空に映えるサクラの木、いつまでも街や列車、そして人々を見守り続けるだろう。 米坂線 西米沢駅にて [RDPⅢにて撮影]
 東北の早春は雪解け水の影響で河川が増水しているのをよく見かかる。水の豊かな里は自然の様々な潤いを受ける。 米坂線 伊佐領~羽前松岡にて [RDPⅢにて撮影]
 山桜が咲き交う頃、旧客を使用した臨時列車「あぶくま新緑」号が運転された。踏切が鳴りトンネルからヘッドライトが見えたので構えようとしたが意外にも列車は速くやってきて、あわててシャッタースピードを高速に変えた。 磐越東線 小川郷~江田にて [RDPⅢにて撮影]
 花のあるロケーションで一番気を使うことはどちらにピントを合わせるか、だ。手前の花、奥の花もしくは列車。あれこれ構えながらピントを合わしイメージを作る。速度の遅いローカル線なら両方やるという手法もあるが相手は俊足キハ110なのでシャッターチャンスを逃してしまう。結局オーソドックスに前ピンで狙い、黄色とピンク色のコントラストを描くことにした。 磐越東線 小川郷~江田にて [RDPⅢにて撮影]
 曇天ながら空は明るくなり時折日が射してきた。諦めかけていた鉄橋バックのサクラのアングルも列車が通過する直前に日が射し、きれいな花びらが山影の中に浮かび上がった。 水郡線 矢祭山~東館にて [RDPⅢにて撮影]
 ローカル線の線路際には各路線どこかには美しい桜並木がある、と言っても過言ではない。とりわけ駅構内もしくは駅前には立派な桜が多い。線路際にある桜並木にしばし見とれてしまう。毎年きれいな花を見せてくれるサクラに感謝。 水郡線 東館駅にて [RDPⅢにて撮影]
 晴れという予報で自宅を飛び出しサクラの名所である矢祭山へ向かった。しかし夜が明けるとあいにくの曇天。こんな時はやる気も半減。しかしきれいなサクラを見つけると少し得した気分にはなる。 水郡線 矢祭山~東館にて [RDPⅢにて撮影]
 そして最終列車は多くの地元の方々が見守る中石越駅に到着。折り返し若柳へ回送が発車する瞬間、くりはら田園鉄道の歴史が終わった。 くりはら田園鉄道 石越駅にて 【D200にて撮影】
 そして最終列車、折り返し最後の列車となる細倉マインパーク発石越行。駅では運転手に花束贈呈と出発式。お世話になった乗務員さんと硬い握手を交わし最後の別れ。甲高い汽笛が雨の駅に鳴り響いた。 くりはら田園鉄道 細倉マインパーク駅にて 【D200にて撮影】
 日が暮れる頃、小さな駅でお別れイベントが行われていた。地元の有志たちが太鼓の演奏で去りゆく列車に最後のお別れ。 くりはら田園鉄道 栗原田町駅にて 【D200にて撮影】
 普段では考えられないほどの混雑ぶりの列車の中からお母さんの手に引かれ少女たちが降りてきた。いわゆる名残り乗車だが、記憶のどこかにこんな小さな列車に乗ったんだ、という思い出が残れば…。 くりはら田園鉄道 栗駒駅にて 【D200にて撮影】
 趣のある待合室にて。温もりのある木のイスやストーブ、そして子供たち。この空間だけ音すらしないような、まるで廃線という殺伐とした雰囲気からかけ離れているような錯覚さえ感じる。しばし時間を忘れてしまった。 くりはら田園鉄道 沢辺にて 【D200にて撮影】
 お話を伺うと何度もくりでんで通ったというご婦人に出会った。駅に着くたび趣のある駅舎や待合室を眺め最後の車窓をかみしめるように見つめていた。 くりはら田園鉄道 車内にて 【D200にて撮影】
 くりでん最終日、いつもの朝が始まる。この日はお友達と街へ遊びに行くのか、いつもの電車に乗る。彼女らにとっては電車が無くなることはあまり日常生活とは関係ない様子で、逆にいつもより多い人手に戸惑いさえ見せていた。 くりはら田園鉄道 栗駒駅にて 【D200にて撮影】
 終点細倉マインパーク駅に進入する列車。沿道では多くの人がカメラを向けて出迎える。この日も列車が大幅に乱れ、いつ到着するかわからない状況の中、お別れ列車を一目見ようとただただ待ち続けていた。そして山の向こうからやってきた列車もまた超満員で、多くの人々に愛されていたのを実感した。 くりはら田園鉄道 尾松~鴬沢にて 【D200にて撮影】
 栗駒山をバックに田園地帯を走るお別れ列車。晴天だったら残雪と青空のコントラストが非常に美しいが、残念ながら薄い雲に覆われてしまった。でも見えただけでも良しとしよう。今日でこの組み合わせも最後なのだから。 くりはら田園鉄道 尾松~鴬沢にて 【D200にて撮影】
 車体に掲げられたさよなら横断幕。毎日利用していた人、たまに何度か乗ったことのある人、そして廃止される記念に乗る人へ精一杯感謝の言葉を述べているようだ。沿線の全ての人々に感謝…。 くりはら田園鉄道 大岡~沢辺にて 【D200にて撮影】
 くりはら田園鉄道の前身、栗原電鉄の車両たち。若柳の車庫に静かに眠っている。後を託した後輩たちまでも「廃線」という道を辿ろうとは夢にも思っていなかったのだろう。 くりはら田園鉄道 若柳駅にて 【D200にて撮影】
 なんてことのない一枚のきっぷ。しかし駅員が手で入札する光景はほとんど無くなってきている。出札窓口で乗客が「○○まで」と小銭を出し、駅員がきっぷを売る光景。ここくりでんでは毎日そのような対話が続いていた。この一枚のきっぷから旅が始まる。 くりはら田園鉄道 栗駒駅にて 【D200にて撮影】
 開業以来毎日列車運行の安全に携わってきたタブレットも今日が最後。光に照らされキャリアがどことなく安堵の表情を見せているのは気のせいだろうか? くりはら田園鉄道 栗駒駅にて(許可を得て撮影) 【D200にて撮影】
 私にとって初めてのくりはら田園鉄道の訪問、それが最終日になってしまった。今さら、という気持ちを抑えながら東北道を北上し、始発列車前に沿線に到着。着くやいなや腕木式信号機と朝日が迎えてくれた。今日一日が私にとって記憶に残る日でありますように。 くりはら田園鉄道 沢辺駅にて 【D200にて撮影】
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